山奥で暮らす

山奥暮らしの大変さと快適に暮らすためのポイント

注目山奥暮らしの大変さと快適に暮らすためのポイント

地方の人口減少や高齢化の減少を食い止めるため、各地方公共団体は、○年以上住むことを条件に空き家や空き地をタダで譲渡したり、助成金を交付するなど様々な支援を打ち出して都会から山奥への移住を推進しています。
しかし、このような情報だけに魅かれ、憧れや理想の山奥暮らしを夢見て移住してしまうと、想像を超えるような苦労を味わってしまうかもしれません。
山奥特有の人間関係が意外と大変であることはむろん、この他にも例に挙げると、家や庭などのメンテナンスから仕事環境、生活環境、近所や地域とのおつきあい、子供たちがいれば学校のPTA関係や近所の子供たち、親とのつきあい、ゴミ収集の問題、粗大ごみやの問題、スーパーなどへの買い出し、日用品の調達など。
また病院や学校、役所や図書館、ガソリンスタンド、バス停や電車駅、警察、病院、郵便局や銀行への距離などを事前に場所を把握しておかないと、実際の生活は大変です。
さらに山奥でヨソ者が認められるためには、山奥特有のご近所付き合いや地域へのかかわりを継続する忍耐力と長い月日が必要となります。
ここでは、移住後に後悔しないよう、山奥暮らしの大変さと快適に暮らすためのポイントを説明します。

ご近所づきあい

山奥には、集落や村落ごとに存在する風習(社会生活上のならわしやしきたり)がありますが、ご近所付き合いや地域へのかかわり方などは、その最たるものです。
山奥暮らしで欠かせないのが、こうしたご近所づきあいです。これは助け合いや自然との共存、地域との共存をする上で、かなり重要です。
ご近所や地域の人たちとお付き合いをする上でありがちなのが、『誤解」『勘違い』による問題。これは都会でも山奥暮らしでも、どの場所でも発生しやすい問題の1つですが、山奥暮らしでは特に人間関係を円滑にしておくことをおすすめします。
なぜなら、山奥暮らしでは悲しいかな『噂』というものがつきものであり、あまり目立ったり、知らんふりをしてしまった場合、究極の問題としては『村八分』現象が訪れてきてしまう可能性もあるからなのです。
ただ、きちんとしていても人間関係で起こる相性が合わない問題や心理的な不調和問題は出てくるかもしれません。
「好意であげたのに、受け取ってもらえなかった」「早朝や夜中での訪問でトラブルが起こってしまった」「子供たちに良かれと思って注意をしたのに、その後のつきあいがうまくいかなくなってしまった」「短気になり、ケンカになってしまった」「閉鎖的であった」または「開放的すぎた」など。
お互いの誤解や勘違いによるご近所づきあいでの様々な問題も、言葉が足らなかったばかりに発生してしまうこともあり得ます。そのためご近所づきあいは、できるだけ(最低限のことをするだけでも)円滑にしておかれた方がいいでしょう。
前もって味方となってくれる、いざとなったらかばってくれる友人や仲間、協力者などを作っておくといいかもしれません。

注目ここがポイント

山奥の人たちは「みんな一緒」という連帯感を持っているため、YES、NOをはっきり言うと嫌な顔をされる場合があるので、方言や言葉選びに注意を払うといいでしょう。また苦手だなと思えた人もこれらのコツさえ覚えれば、上手くやっていける可能性大です。『住めば都』ということわざがあるようにうまくご近所とのお付き合いに慣れることができれば、山奥暮らしも楽しくなるでしょう。

青年団・消防団、町おこしなど

自治体やその地域で結成されている青年団や消防団があったり、町おこしなどのためのイベントなどがある場合もあるでしょう。
男手が足らなければ、青年団や消防団への参加を余儀なくされる場合もあり、力仕事が苦手、人付き合いが苦手な方は少々辛い人もいるかもしれません。女性の場合は地域でのイベントに参加するよう声がかかる場合もあります。

注目ここがポイント

日本は災害が多い国なので、いつどこで災害が起こるかわかりません。いざ起こった時には、やはり人手が必要となるため、お互いが協力し合えるための地域活動を前もってしたり、声がかかったら一緒に参加するといいでしょう。

「夏は雑草、冬は雪との格闘」

山奥では草が育ちやすい環境であることはもちろんのこと、冬の時期には樹木が多く茂る土地では落ち葉がたまりやすく、落ち葉掃きに苦労します。
冬の朝には霜が降りたり、雪が多い地域では雪降ろしや雪かきにひと苦労します。
そのため草刈りと除雪に関して非常に厳格な考えを持っている人が多いため、山奥暮らしを始めた人が草刈りや冬の雪降ろしを怠ると、「なってない」、「やっぱりよそ者は信用ならない」となってしまい、山奥暮らし失格の烙印を押されてしまうことがあります。
集落や村落では、こうした風習を代々受け継いで、人々の生活が成り立っているため、地元の人は、「郷に入っては郷に従え」ない、ヨソ者を受け入れることに消極的なのです
その結果、根も葉もない噂を流されたり、回覧版を回してくれない、ゴミ捨て場を利用させてもらえないなどといったトラブルに見舞われ、場合によっては、腐った野菜を置かれるなど「村八分」のような、いじめ状態になってしまうこともあります。

注目ここがポイント

家の周りだけでなく、地域の草刈りなどには積極的に参加するようにしましょう。そうすることで、集落の人々とつながりが出来ますし、なによりも地域の一員として認められて行くことになりますから格段に暮らしやすくなっていくでしょう。何事も最初が肝心です。

交通の便

山奥暮らしでは、交通の便の良し悪しが生活の質の明暗を分けます。車やバイクの免許を所持し、自動車・バイクを活用される方は生活必需品となります。ただ土地は広いと思われるので、庭の駐車場も広々と確保できますが、ガソリンは距離数を乗れば、ガソリン代はかかります。
車・バイクの免許がない人は、地域の路線バスやマイクロバスやバン、電車などそれらの交通機関を利用しますが、ないときには最寄りの駅などでタクシーを利用するしかありません。
タクシーが運よく通ってくれればの話ですが、ない場合には徒歩で歩き続けるか、交通機関を乗り継いで目的地に着くしかありません。
近所に親切な人たちがいれば、一緒に近くまで便乗することも可能ですが、皆忙しいのでいつもそれが可能だとは限らないからです。
もちろん生活には欠かせないスーパーや銀行、郵便局、病院などは特に交通機関はできるだけ近くにあると便利です。

注目ここがポイント

交通機関の他に、目的地が自宅から遠い場合には時間も料金もかかりますので、前もって調べておくといいでしょう。

虫や動物が出る

山奥暮らしでは地域全体で自然との共存をすることになります。特に夏には日中セミが鳴き、夜にはカエルが鳴くことが多く、チョウチョや蚊、ハエ、蛾などの虫も多くやってきます。
フクロウやカラスが鳴くこともありますし、場所によって夕方にはコウモリが飛ぶ地域もあるでしょう。
また農家近くの家では、ニワトリの鳴き声や牛の鳴き声で目が覚めることも多いです。
ニワトリの鳴き声が届かない農業地域もありますが、農家では肥料を蒔くとにおいがでてしまうこともあるのです。
また山林が近くにある場合、猿や鹿、イノシシやうさぎ、もぐら、カラス、鳥など野生の動物や鳥などが農作物を荒らしに来る場合もあります。
人間が山の樹木などを伐採し、動物たちの食糧不足となったことが原因なのですが、山奥暮らしでの農作物対策は必須となります。自宅の庭にも、鳥やカラス、モグラ、害虫などの被害は出てきますので、前もって対策は練っておいたほうがいいでしょう。

注目ここがポイント

そもそも虫や動物が苦手な方には山奥暮らしは辛いものとなりそうです。結局は慣れるしかないようなので移住する前にしっかりとした心構えを持っておきましょう。

急な天候の変更

急な天候の変更も要注意です。台風による暴風雨、酷暑、雪による豪雪などには、扇風機やストーブが必要です。洗濯機、電子レンジ、ガス、水道、TV、電話、DVDやPCなど、せっかく揃えても時には故障などにより、使えないときもあります。
近所に修理をしてくれるお店はあるでしょうか。町まで車を走らせる必要があるかもしれませんし、町に唯一あるというお店でも部品がなければ取り寄せに一週間から二週間、いやそれ以上かかる場合もあります。

注目ここがポイント

前もってわかる部品があれば、先に購入しておくことをおすすめします。

とにかく忙しい

スローライフ(のんびりと人生を楽しみながら生活の質を高める生活を送ること)を求めて山奥暮らしを始める人も多いですが、山奥暮らしに農業はつきもので、特に兼業農家の方は家の敷地の除草、冬季間の除雪や農作業など、朝の出勤前や勤務から帰宅した夕方に作業を行うので、毎日が体力勝負となります。
また、自治振興協議会(事務局)、公民館(事務局)、消防団分団(平社員)そして町おこし系若者組織(事務局)などいろんな活動に関わる話が舞い込んできますので、自分自身の生活と地域へのかかわりを両立しようとすると、山奥暮らしはとにかく忙しいのです。

注目ここがポイント

時には断る勇気も必要ですが、逆に、忙しいことを楽しむようにすれば心にゆとりも生まれるでしょう。

思った以上の出費がかさむことも

山奥暮らしは車移動がメインとなりますが、目的地までの距離が遠く、想像以上にガソリン代がかかります。また、町内会費や地元組合の活動にかかる諸経費も、ひとつひとつは小さい金額でも、塵も積もれば山となるで、トータルするとそれなりの出費となってしまいます。
山奥の物価に関しては、食料品や日用品はスーパー同士の競争が少ないために、地元の物は安く、その他の物は市街地に比べて割高となる場合が多いです。また、山奥は土地、敷地そして建物が広いこともあって、灯油代、電気代、水道代等は都会に比べてかかることが多いです。

注目ここがポイント

都会に居るときとは違った感覚で出費が増えるので、家計簿をつけるなどしっかりした生活費の管理が必要でしょう。

田舎暮らし6

注目山奥暮らしに向いている人と向いていない人

山奥暮らしは意外と大変だということがお分かり頂けたと思いますが、ここでは山奥暮らしにどのような人に向いていて、どのような人が向いてないのかということを説明します。

山奥暮らしが向いている人

山奥暮らしが向いている人の特徴は次のとおりです。

    • 人との触れ合いやコミュニケーションが取れる人

山奥暮らしでは地域や近所でのお付き合いが必要となります。というのも、都会的な暮らしでは個々での生活が苦ではなくとも、山奥では習慣的に「近所や地域で助け合って」長い間生活をされてきた人たちが多いからです。
もともと日本は集団民族として、長い歴史がありますので「つきあいなくして、山奥暮らしはありえない」と言っても過言ではありません。
地域の草刈り、清掃、神祭(地域の祭り)や行事などイベントの参加や手伝いを通じ、地元の人との触れ合いやコミュニケーションを重ねることで、少しずつ集落や村落の一員として認められるようになります。
これから山奥暮らしをしたいという人は、地域の人たちとほどよい人づきあいができると、今後の生活も安泰です。人手が足りないときには手助けをしたりと、忙しい時期にも臨機応変に対応できると、重宝されます。地域の人たちと交流ができるのが苦でなければ、山奥での暮らしにより向いていると言えるでしょう。

    • 自然との共存を楽しめる人

山奥暮らしでは自然界の中で暮らしますので、虫や鳥、カエルなどに遭遇する機会も多くなります。また、牛や馬を飼育している農家では動物たちも生きていますので糞尿がでたり、ニワトリの飼育上においもしますから、これらの動物や蚊や蛾,セミなど虫やカエルなどと遭遇しても苦ではなく、逆にそのような自然で生きる虫や鳥、動物たちとの共存を楽しめる人や昆虫採集、写真、自然散策、山菜狩りなど季節ごとに変わる自然の流れを楽しんだり、渓流釣りなどの趣味を持っている人も向いていると言えるでしょう。
さらに、冬は雪の降る地方では雪降ろしが欠かせませんし、樹木の落ち葉掃きも欠かせません。お湯の出ない水道では寒さで凍ってしまうときもあります。夜中に吹く暴風や吹雪で眠れないときもあるのです。もちろん日本全国すべての山奥の集落がそのような暮らしではありませんが、山奥暮らしの心得としてそれらが苦ではない人が向いているでしょう。

    • 自給自足の生活に充実感を得られる人

消費的な暮らしより生産的な暮らしをすることで、人間本来の生存本能が満たされ、ストレスフリーの楽しい生活を送ることができます。例えば、飲み水は山水で、風呂やご飯炊きには薪を使い、自分でニワトリや鹿も捌くことができ、食べられる山草も見分けることができるなら、リアルな意味で大きな充実感が得られるでしょう。
生産的な暮らしという点では、自ら仕事を作り出せる、起業家やフリーランスの人、リモートワークが可能なクリエイターなどは、山奥暮らしに向いていると言えます。

山奥暮らしが向いていない人

一方、山奥暮らしに向いていない人の特徴は次のとおりです。

    • 山奥暮らしに憧れだけを求める人

都会の喧騒や対人関係に疲れて、憧れやのんびりとした生活だけを求めて山奥へ来ると、早々に飽きてしまったり、刺激や変化のない生活にショックを受け、山奥への魅力を失ってしまうかもしれません。

    • 物事に飽きやすい人

豊かな自然に囲まれた生活を夢見て山奥暮らしを始めたにもかかわらず、都会のような遊ぶ場所がなく、いつも同じ風景で変化のない日々を過ごすにつれて、疲れてしまったり、山奥暮らしは自分には合わないと考えてしまうようになるからです。

    • 周囲の方とのかかわりを持ちたくない人

山奥暮らしと、ご近所付き合いや地域へのかかわりは切っても切れない関係です。
誰にも干渉されないのんびり、ゆったりとした生活を望む人は、イベントへの参加や人間関係に疲れてしまい、途中で山奥暮らしを断念してしまうかもしれません。

    • 人の機嫌、言動が気になってしまう
    • 季節の寒暖差が耐えられない
    • お祭りやイベント、近所づきあいや人づきあいが苦手
    • 特定の物事に苦手意識があり、気持ちの切り替えが苦手
    • 人のうわさが苦手
    • 牛や馬の糞尿のにおいやニワトリの鳴き声が苦手
    • 虫や鳥、生き物などが苦手
    • 夜遊びができないと困る
    • お祭りやイベントなどの寄合いが苦手
    • ご近所づきあいがあまり得意としない
    • 人間関係が煩わしいなと思ってしまう

など

山奥暮らし7

注目山奥暮らしを成功させるための準備と仕事

山奥暮らしを考えたときには、様々な山奥暮らしへの期待や憧れは膨らむことでしょう。
「あれもこれもやってみたい!」と夢が大きくなり、山奥暮らしを実現したい!と計画をしていく人も多いのではないでしょうか。
例えば、「のんびりとした自然の中で、毎日子供たちを育てたい」「時間を忘れて思う存分、釣りがしたい」「太陽の光をいっぱい浴びた野菜を作って、おいしい食事を作りたい」「ジブリの森のような自然の中で、動物たちと暮らしたい」「静かに山奥暮らしをし、大好きなお花を育てながら自然を満喫したい」「思う存分、澄み切った星空を眺めたい」「海や山に囲まれて自然な空気を吸いながら、暮らしたい」など、憧れる人も多いでしょう。

しかし、自然と共存する以上は自然災害も想定しなければなりませんし、虫や鳥、動物たちとの遭遇も必須です。交通の便が良くない場合もありますし、その土地の風習、伝統、人々の暮らしは歴史があるため、その土地の風土に合わせる必要性も出てくるでしょう。
山奥暮らしをする側がその土地で新たな生活を始めるためにやってくるのと同時に、土地の住民側からしたら新たな人たちを受け入れることになります。
そのため時には衝突があったり、誤解や不調和があるかもしれません。性格上の問題が出てくる可能性もあれば、癖、相性の問題など、お互いに折り合いをつけていかないとならないときもあるでしょう。

そのため、山奥暮らしをするには理想や憧れだけではうまく行かないときもあります。
しかし、どんな時でも「問題が起こったらいつでも解決をしていこう」「乗り越えていこう!」という心構えは必要です。
そして、重要なのはいつでも何か問題が起こった場合には、自治体や役所、専門機関へ相談をして解決していくことです。
ここではそのようなことも含めて、できるだけ上手に問題を乗り越えて、山奥暮らしを成功させるための準備と仕事について説明します。

家まわり

山奥暮らしではまず、住む家を探します。すでに自治体で用意された家に住む人もいるかと思いますが、山奥暮らしでは自分の気に入った家に住む場合も多いでしょう。
家に住むにはまずメンテナンスをしておくことも必要です。築何年か?にもよりますが、ドアや窓の掃除、机やテーブルなどの管理、キッチンやお風呂・トイレの水回り、電球の取り換え、床や畳の掃除、各部屋の掃除などは今後していくことになります。
家の壁や庭、駐車場や倉庫、納屋などもあれば、管理していくことになります。古くなれば修繕をしていかないとなりません。

食料や衣料品、医薬品などは近くのスーパーやお店で買い出しをしたり、隣町まで行かないと手に入らない場合もあります。
銀行や郵便局、病院などは必ず把握しておいたほうが無難です。いざ必要となった時に、場所がわからないと苦労をします。
急な歯痛の場合、近くにある歯科はご存知でしょうか。夜間受付をしている病院はあるか、その他眼科や耳鼻科など、生活をする上で必要な医療機関が必要になる場合もあるかと思います。
ですので病院や各施設など、前もって場所確認はしておきましょう。

庭まわり

家の次は庭まわりです。自然に囲まれた山奥暮らしで、太陽の光を十分浴びた菜や果物、花たちを収穫してみたい!と思う方も多いでしょう。
ただ、庭では自然との密接なかかわりを持つことになります。畑や自然農園を作りたい場合には、その土地の土壌を調べておかれたほうがいいでしょう。
粘土質の土、赤土、砂の多い土など、農作業に適していない土壌の場合もありますので、『え?ここの土地では、農作物が育たないの?』とならないように、注意が必要です。

自治体や役所

山奥暮らしをする上で、自治体や役所、その土地にある習慣や決まり事などを調べておきましょう。時には自治体支援サービスを活用する場合もあるかと思いますが、実際に住んでみてから新たな問題が起こってくる場合もあります。
例えばごみ出しや粗大ごみの場所、伝統行事や文化イベント、お祭りなどの参加など様々なことがあります。
特に伝統行事やイベント、お祭りなど「苦手だから」という理由で避けられない場合もあるでしょう。山奥暮らしをすると決め、同じ地域の皆とそこで暮らしていく以上、できるだけ協力をし合っていきたいものです。
万が一災害があった時などは、一人一人が声をかけ合い、お互いの助け合いも必要となります。

また高齢者の多い地域などでは、人手も必要です。
特に高齢者の場合、けがをしたときや病院への通院、入院が必要となることも頭に入れておかなければなりませんので、高齢者施設や病院などの手続きも必要となるでしょう。
高齢者施設や病院、交通機関の利用については、前もって役所に問い合わせたり自治体のルールや規則などを熟知しておいたほうがいいでしょう。
もし地震や台風、豪雨、豪雪などの災害が起こった場合には、自治体や近所の人たちとの連携は大切になります。高齢者の避難場所などは前もって、調べておきます。

この他にも普段から人が苦手で様々な行事や接触を避けてしまったり、人々に協力を全くせず、人々の援助を受けずに孤立しがちな場合には、やはり近所や自治体などでの噂の的になる可能性はありますので要注意です。
何か問題があれば、役所や自治体での機関に相談することが大切です。

土地の伝統や文化

山奥暮らしでは、その土地に伝わる伝統行事や文化イベント、お祭りなどが開催されます。
特に神社やお寺が近い地域や、歴史のある地域では伝統行事や文化イベントが一年に一回は開催され、賑やかな音や人々の声が響き渡ります。
お祭り好き、歴史好きな人は参加をしたり、地域のお手伝いをしていくといいですが、山奥では近所や地域の付き合いが出てくるため、苦手な方は少しつらい時期かもしれません。
あまり知り合いがいない人は、普段から地元の神社などに参拝し、地元の知り合いなどを作っておいたほうがよさそうです。
日本各地では風習や伝統がありますので、先に歴史については調べておいたほうがいいでしょう。
その土地でしかわからない、昔から伝わっていることなど、住み始めてから「こんなはずではなかった!」ということがないように、心構えをしてから行ったほうがよさそうです。

遊びや交流

山奥暮らしをする上で地域の人たちと仲間作りをしたり、ご近所の人たちと楽しい交流や共有をしていきたいと思う人も多いかと思います。
夜に皆で集まって飲み会をしたり、近くのお店にカラオケがあれば一緒に楽しむこともあります。
アウトドア派であれば、仲間と川釣りを一緒に楽しむのもいいですし、海があれば一緒にサーフィンをしたい人もいるかもしれません。山が近くにあれば山登りを楽しんだり、スキー・スノボーをしたりと、仲間がいればより楽しみも増すでしょう。

女性の場合には、料理好きの友人仲間が集まって料理を楽しんだり、近所の人たちと文芸品や工芸品、手芸作品などを見せ合うこともあるでしょう。
出来上がった農作物を交換しあったり、地域や自治体で気の合った人たちと様々なイベントに参加するのもおすすめです。
ですが、山奥暮らしをしている地域で気の合った仲間が見つからなかった場合には、他で見つける方法もあります。

心身面のメンテナンス

山奥暮らしをするには、心身面のメンテナンスも必要です。特に山奥暮らしをし始めのときは、慣れるまで精神的にも肉体的にもかなり疲れを感じますし、庭仕事で力仕事をしたり、家を片付けたり、必要な生活用品を揃えるために町まで買い出しをしなければならない場合もあるでしょう。
その都度、山奥暮らしを安定するまでは慣れるまで心配や不安も出てくるかもしれません。地域や自治体、近所づきあいがうまく行かない場合には、ストレスをためやすくなる場合もあるでしょう。
また仕事が思うようにはかどらない場合もありますし、子供たちや家族との折り合いがうまく行かない場合には、上手にストレス解消も必要です。
もし、高齢者の健康問題が出てきた場合には、施設や病院の通院などを考えなければなりません。
このようにいつも山奥暮らしが平穏で安泰だとは限らないため、あらゆる心配を考えるときりがありません。
心にストレスを感じたらその都度解消をしたり、体調が不調であれば病院で検査をするなど、その都度心身のメンテナンスは必要です。ですが、症状が重くなった場合には、無理をせず医療機関にご相談をしたほうがいいでしょう。

仕事・フリーランス

現代では多くの方がインターネットやスマートフォーンなどを活用する時代となりました。そのため自分で仕事を作り出している人も多く、インターネットやスマートフォンなどを利用した自営業者や会社経営者、フリーランスでの仕事をする人も増えています。
すでにフリーランスで仕事をしている人は、PCやスマホ、タブレットなどで仕事をすることが多いかと思います。
PCやスマートフォーンにはインターネットのWIFIが必要ですが、山奥暮らしで仕事を始める場合、電波の届きにくいところではWIFI が届かず苦労をします。
場合によっては、銀行や郵便局での支払いが至急必要となることもありますし、電化製品が壊れた、不都合が起こったなどの場合には修理をしなければなりません。
これは前もってWIFIが可能か、スマートフォーンなどの電波がしっかり届く地域かどうかを調べておいたほうがいいですし、お近くで電化製品を扱うお店を常時探しておくといいでしょう。
WIFIに頼らずとも、スマホのデザリング機能を利用すればPCにもインターネットを繋げることも出来ますから調べてみてください。
また、映像クリエーターなど大きなデータの送受信するような仕事をやっているのであれば、前もってその地域に光回線が来ているのかどうかを調べておく必要もあります。

これから仕事を探すという人は?

これから仕事を探すという人は、地域の農業や酪農、漁業、林業、地元のスーパーやJA.、レストランやショッピングセンターなどでの働き口を調べて見てください。なかには静岡県の浜松市のように工場での仕事が豊富な地域もあります。
この他にも、地域協力隊など役所や自治体の仕事や、スキーやスノボのインストラクターやサーフィン、ダイビングなどのインストラクターの資格があればそのような仕事もオススメです。
ですが、いつも適材適所に仕事が見つかるとは限りません。時には妥協をしながら仕事探しをしなければならないということもあります。
山奥暮らしで兼業農家をする人もいますし、個々でフリーランスの仕事を持っている人もいます。地域で仕事を新たに見つける人もいますが、山奥で新たに仕事探しをするとなると苦労をする場合もあります。
ですので、前もってやってみたい仕事があれば、資格を取得しておいたり、人脈を広げておくなど山奥暮らしをする前に形にしておいてから、移住した方がいいでしよう。

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